経営改善はできる?JR北海道の長期経営ビジョンを読み解きます

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管理人NORI

どうも管理人のNORIです

以前のブログでも取り上げましたが、北海道の鉄道を支えるJR北海道が2031年の長期経営ビジョンを発表しました。

同社の戦略という事で「開発関連事業拡大による事業構造の変革」「輸送サービスの変革」「鉄道オペレーションの変革」という3つの柱が示されました。

道民としても気になる鉄路の今後の将来、経営ビジョンを読み解きます。

開発・関連事業の強化は至難が予想される。

経営自立化を目指すために今後、道内各都市にホテル事業の拡大、生活関連事業の展開、不動産事業の拡大が盛り込まれました。

また札幌延伸に合わせた新幹線口の再開発計画についても情報が出ています。

ここで注目する点は、今後展開するホテルを「国際水準の高級ホテル」にするという内容です。

同社が今後展開する札幌地区、函館地区は新規参入が過熱する競争が激しいエリア

これまで「JRイン」「日航ホテル」などを経営してきた同社ですが、後発として参入するころには既に供給が過剰となっている恐れがあります。

既にアクセスや価格だけではなく朝食やサービス、構成テナント、ブランド力など様々な面でパイの奪い合いが始まっています。

さらに、本州チェーンや外資有名ホテルなど様々な資本が入り乱れた群雄割拠の様相を示しています。

単純にホテル事業を展開するだけでなく後発としても利益が見込める様な戦略、あるいは他のホテルに無いテーマ性が重要だと考えます。

単純に「道内No1.のホテルチェーン」とうたっていますが具体的なコンセプトが示されていないのが気になります。

今後、同社のホテル事業がどのような戦略を組み立てるのか注目です。

輸送サービスの変革には未来予想が不可欠だが・・・

2つ目は、輸送サービスの変革がビジョンとして盛り込まれました。

多くの人が予想していたようにJR東日本が進める東北新幹線・北海道新幹線の高速化が盛り込まれました。

また訪日旅行で活況に沸いている新千歳空港のアクセス強化のための快速エアポートの新車両導入が発表されました。

しかし、正直これが同社の経営ビジョンで謳われる内容なのでしょうか?

北海道新幹線の高速化も新千歳空港アクセス改善もJR東日本や国土交通省が希望に沿った内容の発表で同社の自主性は感じられません。

同社が示すべき経営ビジョンは、2031年まで自動車高速道路が現在よりさらに延長され、また自動運転が限りなく実現化している中でどのように鉄道の輸送サービスを位置づけ、新技術を応用しながら維持・発展したビジョンを示すことではないでしょうか?

前回ブログにも記載しましたが、2031年の北海道は人口500万人割れ目前、人口構成の変化など現在より経営環境が大幅に変化しています。

そのファクトを捉えた輸送サービスを提示する必要があります。

資料には、「役場職員の出張時の利用」「二次交通の連携」などが書かれていますが、有効性に欠けます。

これから先細りする役場職員の利用だけで維持できるのでしょうか?

二次交通を利用するためにどのようなシェアサービスを使ってあるいは自社で構築して利用させるのか。

そういった丁寧なビジョンを示さない限り経営自立は絵空事だと思います。

 

鉄道はある時期までは生活に欠かせないインフラでした。

しかし、多様な交通手段が増え公共サービスの収拾選択に迫られている今鉄道はもはや絶対的なインフラではありません。

無人運転した自動車や快適なサービスを提供するバスがある中でJRにあえて乗る必要はありますか?

それを克服するためのビジョンを示す必要があります。

鉄道オペレーションの変革は鉄道会社の構造を変える

最後に同社が示した鉄道オペレーションの変革。

これは利用者だけでなく同社で働く社員や鉄道会社で働く人たちは必須の記事だといえます。

なぜなら、このビジョンが示す内容は「大量の人材を必要とする鉄道会社の構造を抜本から変え、人手がいらない鉄道会社を作っていくと宣言」しているからです。

具体的に見ていくと、鉄道運行の安定性向上は、今まで車両の運転を司り業務を指示していた指令員ではなく人工衛星技術などを用いて高度化していくという事を意味しています。

明文化はされていませんが、記載されているイメージ図を見れば一目瞭然です。

つまり、自動化が進めば将来的に大量の指令員はいらなくなります。

 

また、メンテナンスの自動化、省略可ではいままで職人といわれた車両整備、保修は最小化でいらなくなりコンピューターを制御するエンジニアが必須となると思います。

労働集約型の業務の軽減、鉄道を取り巻く情報のネットワーク化では駅における信号業務や窓口業務の人材の縮小あるいは不要になることをはっきりと提示しています。

同社は人材の確保に苦心しています。今後そういった新しい鉄道オペレーションを作れる優秀な人材をどう確保するのか?

抜本的な給与・処遇改善経営ビジョンの明確化など課題は多そうです。

道民も意識変革が必要

最後に、私は同社の経営ビジョンを達成するために必要なのは道民の意識改革だと思います。

同社の経営危機が叫ばれてもなお道民は「鉄道は決してなくならない」という意識が強いと感じます。

 

JR北海道の株式は実質国が保有している会社だからなくならないと感じているのではないでしょうか?

もっと言えば、札幌圏に住む道民と同社が見直し対象とした路線周辺の自治体にすむ道民との間で大きな意識の乖離が感じられます。

そのため、全体的なコンセンサスが作れず単に運賃値上がりや不便なサービスを強いられてしまうだけになっているのです。

 

しかし、確実に言えるのは道内の人口減少は今後止められないし、また様々な交通体系の中で鉄道はどうあるべきかを考える必要があると考えます。

新知事に就任した鈴木知事はかつて夕張市長時代にJR廃線と引き替えに、夕張に見合った交通体系の確保のために同社から支援を取り付けました。

現実的で聡明な判断だったと思います。

 

私は、この決断を道民一人一人がするべきだと思います。

私の考えは前回のブログでも表明した通り、時代や現状に見合った路線の整理と新技術による交通体系の確立です。

既に機能をはたしていない鉄道にすがるのではなく新技術を使った交通体系の構築が理想です。

単にノスタルジーや他の地方にあるのに自分の地方にないのはいやだという「おらが村」の発想では何も変わりません。

撤退した社会の中で地方は、交通はどうあるべきかを一人一人が考えていく必要があります。

 

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管理人NORI

いかがでしたでしょうか?

 

今回のブログ記事はJR北海道が発表した経営ビジョンを管理人の解釈で読み解きました。

この記事を読んで不快感や批判的だと捉えられるかもしませんが、決してそうではなく私たちの今後の暮らしを支える鉄道を考えようよという趣旨で掲載しています。

ご理解を頂ければ幸いです。

ブログを読んでいただきありがとうございます。この記事のシェアをよろしくお願い申し上げます。

人生は冒険だ。

 

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